市販?歯科医院専用?歯磨き粉の正しい選び方を元歯科衛生士が解決します!

みなさんこんにちは!

元歯科衛生士のなおママです。

歯磨き粉選びって種類が多すぎて迷いますよね。

今これを読んでいるあなたは、こんなことで悩んだことありませんか?

市販と歯科医院専用どっちがいいんやろ・・・

何が違うんやろ・・・

選び方わからーん!!!

こんな悩みをお持ちのあなたに、元歯科衛生士の私がじっくり解説していきます!

読んだ後に、気持ちがスッキリしてることを願っています(笑)←どゆことw

 

市販と歯科医院専用の違いは大きく分けて2つ

タイトル通りですが、大きく分けると2つです。

成分が極端に違うということはありません。

では、その2つについてお話していきますね。

市販のものは売るためが考慮されている

市販のものは汚れが落ちる!磨いた後のすっきり感がいい!などの『売るため』が考慮されてるなぁと考えています。

使ったけど、すっきりせんし・・・ほんまに取れてるの?なんてことになると、買ってくれるお客さんがいなくなってしまいます。

後でもお話ししますが、歯科医院用は低研磨性の歯磨き粉です。これは黄ばみが取れにくいので、市販のものも同じようにしてしまうと、売れなくなってしまいます。

なので、汚れが取れやすいものが多いのです。

 

歯科医院専用は歯にも歯ぐきにもベストなものが売られている

対して、歯科医院用は低研磨性・低発泡性のものがほとんどです。

なぜこうなっているかというと、清掃剤(研磨剤)は歯や歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあるから。低発泡性は泡立ちで磨けている気になってしまわないようにです。

泡立っていると、取れてるー!って感じしますよね?

基本、汚れは歯ブラシで取るので、泡立ったから取れているのは少し間違いです。

泡は薬用成分をお口に行き渡らせるのが主な目的です。

ということで、歯科医院用は歯や歯ぐきに負担をかけず、じっくり磨けるようにできています。

 

他には、歯周病予防・知覚過敏用の薬用成分が違ったりしています。

歯磨き粉の選び方はどんなことが気になるかがポイント

歯磨き粉を選ぶときは、あなたが今何を気にしているかがポイントとなります。

そのポイントは以下の4つです。

  1. 虫歯が気になる
  2. 歯周病が気になる
  3. 茶しぶや黄ばみが気になる
  4. 知覚過敏が気になる

だいたいこの辺が気になる方が多いと思います。

例えば、虫歯が気になるのに、歯周病予防用の歯磨き粉を使っていては効果が低いです。

では気になること別にどんな歯磨き粉がいいのか、お話ししていきますね。

虫歯が気になる

虫歯予防なら断然フッ素が入っているものです。

ただ、フッ素入りは2種類あるんです。

えー!そんなん聞いたことないけど・・・って方が多いかもしれませんね。

歯磨き粉には、フッ化ナトリウム(NaF)とモノフルオルリン酸ナトリウム(MFP)のどちらかが入っています。

(大半フッ化ナトリウムですがw)

この2つの違いは、歯のどの辺りまで効果があるのかというところです。

フッ化ナトリウム→歯の表面のみ浸透

モノフルオルリン酸ナトリウム→歯の深いところまで浸透

違いはこんな感じです。

ん?いまいちピンとこんのやけど・・・

こんな声が聞こえてきそうですが(笑)

イメージ的にはこうです。

フッ化ナトリウムは白い部分まで。

モノフルオルリン酸ナトリウムは黄色い象牙質のところまで浸透します。

虫歯は見た目は小さくても、中に大きく広がって進むので、虫歯になりやすい方はこの中の方まで虫歯予防をすることがいいと私は考えています。

よって、虫歯治療をほとんどしたことないけど、予防したい方はフッ化ナトリウムが入っているものを。

しょっちゅう虫歯治療をしている方は、モノフルオルリン酸ナトリウムが入っているもの、もしくは両方入っているものがオススメです。

フッ素は市販のものも高濃度に

もうご存知の方もいるかもしれませんが・・・

市販されているもので、フッ素濃度が高くなっています。

(2017年3月より1000ppmから1500ppmに引き上げ)

これ、見たことありません?

画像引用元:楽天市場


これは1450ppmの濃度のフッ素が入っています。

虫歯予防には最適ですよ。

注意

6歳未満は使用を控えると注意書きがあるので、気をつけてくださね。

フッ素症の危険性があります。(うえの前歯の表面に斑点や染みができること。重症だと茶色い染みになります。)

歯周病が気になる

歯周病が気になる方は、歯磨き粉プラス洗口剤(マウスウォッシュ)を使われてることが多いです。

そして洗口剤に頼りきってる方がほとんど。

これ使ってるから大丈夫!と(笑)

歯周病の原因は歯垢(しこう)や歯石(しせき)です。(他の場合もありますが)

汚れが取れていないと、効果は期待できません。

そこを理解した上で使っていただきたいです。

歯周病予防の歯磨き粉はシステマとガムの製品が市販でありますが、薬用成分はどちらも殺菌してくれるものが入っています。

選び方として、システマは歯磨きに自信がない方(菌を寄せ付けないようにコーティングしてくれる)、ガムは歯周病が進行している方(殺菌力が高い)と私は考えています。

あなたがどういう状況なのかで選んでみてくださいね。

茶しぶや黄ばみが気になる

着色の取れる歯磨き粉ですが・・・。

1つ分かっていただきたいのは、『真っ白にならない』ことです。

もう一回言いますね?

『真っ白になりません!!』

これ結構勘違いされてる方が多いです。

後、濃くついてるものはほとんど取れません。

うっすらついてる着色が取れるぐらいと思ってください。

色んな種類が出てますが、ほとんどが清掃剤で落とすものなので、たくさんつけてゴシゴシ磨きすると歯にキズがつきます。

結果、余計につきやすくなるとか、歯がしみるなんてことも。

中には、汚れを柔らかくして除去しやすくするものもあるので、そちらがオススメです。

一番いいのは、歯医者さんでクリーニングしてもらい、家ではハイドロキシアパタイトが入った歯磨き粉を使うのがベストです。

MEMO

ハイドロキシアパタイトは、歯にできた小さなキズを埋めてくれて、着色をつきにくくしてくれます。また、再石灰化にも効果的で虫歯予防にもなります。

 

知覚過敏が気になる

知覚過敏用といえば、シュミテクト!これは誰もが知ってるかと思います。

市販ではこれ以外のものを見かけないぐらいです。

私は、この歯磨き粉はいいと思っています。

ただ、効果が出るのは個人差があります。半分くらい使ってなのか、全部使ってなのか。

効果が出ない方もいます。(その時はしみる原因が他にあることも)

シュミテクトにも歯周病予防もしてくれるものや、ホワイトニング効果のあるものなどがあるので、気になることに合わせて使ってみてくださいね。

歯科医院専用のものにも知覚過敏用の歯磨き粉はあります。

歯磨きするのも苦痛なぐらいしみる時は、歯科医院専用の歯磨き粉をオススメします。

 

市販・歯科医院専用の歯磨き粉について詳しくまとめたので合わせて読んでみてくださいね。

元歯科衛生士が選ぶ大人用オススメ歯磨き粉17選!市販・歯科医院専用別に本気で解説!

 

市販と歯科医院用どっちもいいところ・悪いところはある!

市販と歯科医院用は、どちらにもメリット・デメリットはあります。

比較すると、下記のようになります。(ざっくりですがw)

【市販の歯磨き粉】

  • 汚れが取れやすい
  • すっきり感がある
  • 研磨剤で歯や歯ぐきに負担がかかることも
  • 比較的安く買える

【歯科医院用の歯磨き粉】

  • 低研磨性・低発泡で磨きやすい
  • 市販には入っていない薬用成分が入っている
  • 効果が高いものが多い
  • すっきり感が少ない
  • 低研磨性のため、黄ばみは取れにくい
  • 値段が高い?

どれを選んでも間違いではないです。

絶対どっちが良くて、どっちがダメってことはありません。

ただ、使い方を誤ったり、状態にあっていないものを選ぶと効果は期待できないので注意してくださいね。

 

まとめ:正しく使えばどちらでも問題なし!

なんだか堅苦しくなってしまいました?(笑)

そういうことだったのか・・・と分かってもらえると嬉しいのですが(笑)

イメージ的には歯科医院用がめっちゃ良さそうと思いますが、市販のものもいいものはたくさんあります。

繰り返しになりますが、今あなたがどんなことに気になっているのか、どんな使用感を求めているかなどで選ぶといいですよ。

効果に関しては、個人差があるので絶対その通りにならないこともあります。

また、間違った使い方をしてしまうと、なんらかの症状が出たり、効果が出なかったりするので気をつけてくださいね。

 

では、このへんで。

またお会いしましょう。